ドブネズミは、民家等に出現する家ネズミの一つです。クマネズミほど多くは出現しませんが、現代においてもドブネズミによる被害は報告されています。そのため、もしも自宅等に出現した場合は、戦う必要があるでしょう。
では、そのドブネズミとどうやって戦えばいいのでしょうか。その基礎知識について確認していきたいと思います。
ドブネズミの特徴
体の特徴
ドブネズミはクマネズミと比較して、体型的に大きいです。大きな個体になると、500gほどの重さにもなります。体毛の色は、典型的なネズミの色である灰色や、それにやや褐色がかった色、また少し黄色がかった個体もいます。
細かな身体的特徴としては、頭からお尻にかけての胴体の長さと、尻尾の長さを比べると、尻尾が短いことが多いとされています(例外的に尻尾が長い個体も存在するが、低確率)。
食性について
ドブネズミは雑食の動物です。ですので、植物から動物の肉まで様々なものを食べます。ただ、雑食ではあるものの、肉や魚を好む傾向があります。食料として、生き物の死骸を食べることがありますが、生きている生き物を捕獲して食べるという性質もあります。
また、肉を好んで食べるという性質から、代謝の面で水分を多く欲します。このような性質があるため、水が多くある湿った環境を好んで、そこを住処とします。
生息場所
ドブネズミは世界的にも多くの地域に分布しているネズミです。日本の中では、人が暮らしている環境の近くで生息する傾向があり、そしてドブネズミの名前の由来でもある、溝などの水や湿気のある環境を好みます。
建築物の高層化によって、乾燥している場所や高くに登るのが苦手なドブネズミは、減少傾向にありました。しかし、繁華街などの水気や食料の多くある場所で繁殖しており、目撃例も多いです。
また、屋外や自然のある場所では、河原などの近くで土の中に穴を掘って生息するという傾向もあります。
ドブネズミを退治するための戦略
殺鼠剤などの毒餌を使う
ドブネズミを退治する戦略の一つとして、まず行っておくことが殺鼠剤の使用です。殺鼠剤は、ネズミに食べさせることによって、駆除できる画期的なアイテムです。
ドブネズミは市販の殺鼠剤で効果が出るため、餌場であると考えられる場所へ幾つか設置しておきましょう。適量、設置しておくだけで、ドブネズミはそれを食べてくれます。
また、殺鼠剤を設置する際には、餌場となっている場所の生ゴミや食料をできるだけ片付けておくことがポイントです。そうすることで、殺鼠剤を食べる確率を高められます。
水気のある場所を重点的に警戒
食性のところでも触れましたが、ドブネズミはその食事の傾向から、水がある場所でなければ生きていけられません。ですので、家の中でも水気のある場所を好み、その周辺で巣を作って活動をする可能性があります。
この特性を踏まえて、ドブネズミを駆除するのであれば、水回りを重点的にチェックしておくことが大切です。ネズミ捕獲籠や、粘着シートなどを水回りの近辺に設置しておくことで、捕獲効果が高まります。
また、ドブネズミはクマネズミに比べて警戒心は高くありません。ですので、粘着シートや捕獲籠もそれほど慎重に設置しなくても良いです。
忌避剤や超音波を用いて予防する
他のネズミの対策にも用いられる方法ですが、忌避剤や超音波装置もドブネズミの対策に役立ちます。特に、超音波装置については、ドブネズミ対策に適している予防手段だと考えられます。
超音波装置が適していると考えられるのは、ドブネズミは他のネズミとコミュニケーションをとる際に、一定の周波数での鳴き声を発しているという特性があるからです。
この鳴き声は、高い周波数であり人の耳には聞こえない超音波です。
ドブネズミの性質を踏まえて、忌避剤や超音波装置など、嫌がる環境を作ることも戦略の上では重要になります。
その他の詳しい記事はこちらから → 実証!超音波でネズミと戦えるのか?
まとめ
ドブネズミはその発生数が減ったと言われています。しかし、それでも一部のドブネズミは民家に現れて、様々な被害を出しているのが事実。
自宅が重大な被害に遭わないためにも、戦略性を持ち、確実な対策をおこなっていきましょう。